CMDの診断方法
CATH CMDの提唱
CMD診断をカテーテル室で実施する際の各手順における注意点として、CATH CMDというコンセプトが2024年に論文化されています1。

測定時に使用する医療機器
(推奨併用)
- サイドホール無しの6Frガイディングカテーテル
- 生食(血中温度より8度以上低いもの2、室温程度)
※冷水使用はスパスムを引き起こす恐れ
CFR/IMR測定のメカニズム~熱希釈法を用いた測定方法~
PressureWire™ X Guidewireは近位部および遠位部の温度を感知しており、室温の生食を冠動脈に注入すると、近位部および遠位部センサーを通過する生食の温度変化を検出します。冠動脈の血流は、近位部および遠位部で感知された生食の温度変化の時間に基づいて推定されます。
生食が近位部および遠位部を通過するのにかかる時間(秒)は、平均通過時間(Tmn)として記録されます

熱希釈法を用いたCFR/IMRの計算式~Tmnの活用~
CFRは、冠動脈における通常の安静時血流に対する最大充血時の血流増加量を示します2。
計算式:

IMRは標的血管の微小循環抵抗の程度を示しており3、 IMR値の基準は、25を超えると微小循環障害の度合いが高いと判断されています4。
計算式:

CFR/IMRの測定手順
安静時と最大充血時にそれぞれ3回ずつ2-6ccの生食を注入することで自動計測されます。

CMD診断の実際
INOCA診断 ~岐阜ハートセンターにおけるアセチルコリン負荷試験の一例~
INOCA診断 ~岐阜ハートセンターにおけるCMD測定手順の一例~
CMD診断検査実施施設
「CMD検査実施施設」は こちらから
References
- In Press ; Carlos Collet, et al. A Systematic Algorithmic Approach to the Evaluation of the Coronary Microcirculation Using Bolus Thermodilution: CATH CMD. JSCAI. 2024
- Nico H.J. Pijls et al. Coronary Thermodilution to Assess Flow Reserve. Circulation. 2002;105(21):2482-2486.
- De Bruyne et al. Coronary Thermodilution to Assess Flow Reserve Experimental Validation. Circulation. 2001;104:2003-2006.
- Fearon et al. Novel Index for Invasively Assessing the Coronary Microcirculation. Circulation 2003;107:3129-3132.
- Ford et al. 1-Year Outcomes of Angina Management Guided by Invasive Coronary Function Testing (CorMicA). JACC 2020; Vol 13, 33-45.


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