一般に、心疾患用デバイスを植え込んでいて、遠隔モニタリングシステムを使用していても、旅行を楽しんでいただくことは可能です。
事前に計画し、医師、ご家族および旅行の同伴者と話し合うことで、 安心して旅行を楽しむことができます。
まず、医師に相談してください
あなたの旅行の計画について、主治医と話してください。医師は以下を行うことができます。
- ケアが必要になった場合に備えて、目的地の医療機関での受診の支援。
- 想定される問題をどのように対処するかについて、十分に考えることができるようにサポートする。
これには、以下の場合の対処方法が含まれます。- 植込み型デバイスからノーティファイアーのアラートを受信した場合
- 植込み型デバイスからショックを受けた場合
- 旅行時に関連するその他の情報
- 旅行中の適切なレベルの運動または活動の計画。
- 旅行計画および長距離旅行の場合の緊急行動計画の策定。 必要に応じて、電源モジュールの予備バッテリーまたは各国固有の電源コードなどの機器に関する旅行の安全規則に関する相談。
持参すべきもの
医師が推奨するものに加えて以下を持参してください。
- 医薬品。旅行中に必要になることが予想される量よりも約 1 週間分多く持参してください。飛行機で移動する場合、荷物の紛失に備えて薬は機内持ち込み手荷物に入れてください。
- デバイスのすべての付属品を持参してください。
- 旅行先で処方の記入が必要になった場合に備えて、医師が記入した処方のコピー、または処方に関連する保険もしくは調剤情報を持参してください。
- どこへ行く場合でも、 植込み型デバイス患者 ID カード を必ず携行してください。
- 直近の評価でのデバイスまたはモニタリングシステムのプログラマからの最後の印刷出力データを医師に依頼してください。フランス語、ドイツ語またはスペイン語が使用されている国へ行く場合は、これらの言語で書かれたバージョンを必ず請求してください。一部のデバイスでは、イタリア語、日本語および中国語のプリントアウトが入手できる場合もあります。
- アボットの Merlin.net™ 患者ケアネットワークによる遠隔モニタリングが行われており、旅行中に経過観察がスケジュールされている場合は、ベッドサイド送信機を持参してください。
空の旅
飛行機での旅行を予定している場合、空港の通過を含む空の旅は安全であることが知られているため、安心することができます。
ただし、以下に注意する必要があります。

保安検査場を通過するとき
- 通常の歩行速度で金属探知機を通過してください。数秒以上停止しないでください。
- 探知機がデバイスに反応した場合、保安要員にその旨を伝え、ID カードを提示してください。
- 保安要員が携帯型金属探知機を使用することを選択した場合、デバイスが植え込まれている部位の上では素早く動かすように 要請してください。
補助人工心臓を植え込んでいる方へ
金属探知機とボディスキャナーは、補助人工心臓に干渉する可能性があります。手での身体検査を依頼してください。
フライト中
- 水やジュースなどの水分をたくさん飲んでください。
- 脱水を起こすアルコールやカフェインは避けてください。
- 1~2 時間に 1 回、安全なときに通路を歩いて動き回るようにしてください。
- 座っている間、身体の血液循環を維持するため、簡単に足首を回したり脚を動かしたりしてください。
乗用車およびキャンピングカーの旅
車の旅は楽しく柔軟な遠出の手段です。
- 路上で問題が発生した場合に備えて、行き先とルートをご家族や親しい友人に伝えてください。
- 必要なときにいつでも連絡できるように、携帯電話を持っている場合は充電されている状態で手元に置いてください。

補助人工心臓を植え込んでいる方へ
エアバッグ付きの車の前部座席に乗るのは避けてください。 (事故時の衝撃力により、重大な損傷や出血を引き起こす可能性があります。)
自動車の運転については主治医にご確認ください。
クルーズ船
旅行のすばらしい選択肢であるクルーズ船には、多くの場合、医師や医療スタッフが乗船しています。旅行を予約する前に、以下のことを確認してください。
- クルーズ船が医療サポートを提供しているかを確認してください。
- 植込み型デバイスの使用者向けの団体クルーズを提供しているかを確認してください。


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