
冠動脈疾患について
冠動脈疾患とは、冠動脈の内壁にコレステロール等が徐々に沈着して血管内腔を狭め、心筋への血液の流れを妨げてしまう病気です。
十分な血液を心筋に送ることができなくなると、胸痛や胸部圧迫感などの症状が起きます。この状態を狭心症と言います。また、冠動脈が完全に閉塞してしまい、血流が途絶えて心筋が壊死してしまう状態を心筋梗塞と言います。心筋梗塞が起こると、心筋が障害を受け深刻な症状を引き起こすこともあります。
冠動脈疾患と治療法についてより詳しく知るには、下記の資料をご覧ください。
冠動脈疾患と経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
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虚血性心疾患 - 治療法の選択
虚血性心疾患の治療
虚血性心疾患の治療は、内科的な治療の「薬物治療」、「心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術:PCI)」そして外科的な「冠動脈バイパス術」の3つに分けられます。 PCIはカテーテルを用いた侵襲性の低い治療法で、外科的処置を必要としません。また、狭心症状を即座に改善でき、狭くなった血管や閉塞した血管をできるだけ迅速に再開通させ、心筋の壊死を最小限に食い止める治療法として広く普及しています。
経皮的冠動脈形成術:PCI
侵襲性の低いPCI治療法には、冠動脈バルーン形成術 (PTCA)、冠動脈ステント留置術が含まれます。これらの治療法は、症状を取り除いたり、軽減するためだけでなく、特に冠動脈疾患の場合には、心臓発作の危険性を低下させる目的もあります。
冠動脈バルーン形成術 (PTCA)
閉塞した冠動脈をバルーンカテーテルで広げる低侵襲的な治療法です。バルーンを先端に装着したカテーテルを、狭窄または閉塞してしまった血管部分に到達させ、膨らませることで血管を拡張し、血液の流れを回復させます。
- 先端に特殊なバルーンが付いたカテーテルを冠動脈の狭くなった部位まで運びます。
- バルーンを膨らませて冠動脈を内側から広げ、血流を確保します
- バルーンはしぼんだ状態で体外へ抜き取られます。
冠動脈ステント留置
冠動脈形成手術後の再閉塞や再狭窄のリスクを低減させるための治療法です。 ステントという拡張可能な小さいメッシュ状の金属の筒を血管に留置して、血管の開通性を保持し再閉塞を予防します。留置術後、ステントは冠動脈内に留まり血管をささえ続けます。
- バルーンカテーテルに載せた状態のステントを血管に挿入します。
- 医師はバルーンカテーテルを血管内の狭窄部位(血管が狭まった部位)までもっていき、バルーンを膨らませます。バルーンの拡張とともにステントも拡げられ、血管の内壁に押し付けられた状態になります。
- バルーンをしぼませ、血管から抜き取ります。ステントは永久的に病変部に留まって血管を拡げ、十分な血流を確保します。
ステント植込み後、バルーンカテーテルでステントを再度、拡げることもあります。「後拡張」と呼ばれているこの処置により、ステントは血管の内壁に完全に密着し、血液は正常な血管と同じように妨げられることなく流れるようになります。治療後、新しい細胞や組織が徐々に増殖し、植込んだステントを覆うような状態になります。
アボットの生体吸収性薬剤溶出スキャフォールド(BVS)に関する情報はこちらのプレスリリースをご覧ください。
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