植込み型心電図記録計

植込み型心電図記録計とは何ですか?

植込み型心電図記録計(ICM)により、他の検査や記録計で提供されるよりも長い期間にわたる心拍リズムをモニタできるため、貴重な診断情報を医師に提供します。この情報は、医師が不規則な心拍リズム(不整脈)などが潜因性脳梗塞の原因となっているかどうかを判断したり、原因不明の失神(一過性の意識消失発作)の理由が心臓が原因であるかどうかを判断するのに役立ちます。

日常生活にほとんど支障なく継続的な心臓のモニタリングが可能

植込み型心電図モニター(ICM)は皮膚のすぐ下に植え込まれます。挿入後、装置は心拍リズムを継続的にモニタし、自動的に記録します。さらに、ご自身でスマートフォンにダウンロードした専用アプリ「 myMerlin™ アプリ」を使用して、失神や動悸などの症状を心電図とともに記録し注釈を付けて病院に送信することができます。

従来の ICM は、心拍リズムに関するデータをベッドサイド送信機に送信し、そこから情報がポータルに送信され、医師がポータルにアクセスするという面倒な手順を踏みます。これらの従来の ICM では、症状を記録するための携帯型アクティベーターも別途必要です。

当社の ICM は、スリムな ICM であり、大きなベッドサイド送信機も個別の症状記録機(アクティベータ)も不要な世界初で唯一のモニタリングシステムです*。

最小限の操作で記録してデータ送信。かさばる送信機やアクティベーターが不要なため、簡単に、効果的に、目立たず心臓をモニタできます。

当社の ICM は、送信機と症状記録機の両方の役割を果たす当社の専用スマートフォンアプリで操作ができます。このアプリを使用して、症状を感じた時に記録し、毎晩の同期を待たずにクリニックに情報を送信できます。いつどのような症状でデータを送信したのかの履歴もアプリ内でご確認いただけます。

ICM はあなたに適していますか?

以下の症状が 1 つ以上あてはまる場合、医師は ICM を推奨することがあります。

再発する原因不明の失神

一般的には気絶ともいいますが、失神は脳全体への血流が一時的に止まり、意識を一時的に失うことで起こる一過性の意識消失発作のことをいいます。失神は、脱水や熱性疲労など、さまざまな理由で発生する可能性がありますが、その原因の一つに不整脈が隠れている場合があります。

失神の原因が簡単に分からない場合、医師は、失神の原因が心臓に関連しているかどうかを判断するために ICM を勧めることがあります。あなた自身または身近な人が原因不明の失神を繰り返し経験している場合は、医師にご相談ください。

動悸

動悸があると多くの場合、ドキドキしたり、心拍が速くなったり不規則になったりします。動悸の原因には、不安、ストレス、運動、または特定の薬などがあります。時には、動悸が異常な心拍リズム(不整脈)の兆候である場合もあります。

以下の症状を伴う場合は、動悸がより深刻な問題を示している可能性があります。

  • 呼吸困難または息切れ
  • 胸、腕、あごの痛み、不快感、または締め付けられる感じ
  • 失神 / 意識消失
  • ふらつき、めまい、または気を失いそうな感覚
  • いつもと違う、または過度の発汗

あなた自身または身近な人が動悸を経験している場合は、医師にご相談ください。詳細については、動悸の根本的な原因が心臓に関連しているかどうかを判断するために医師が使用する 診断テスト をご覧ください。

頻拍

頻拍(頻脈ともいう)は、心拍が 1 分あたり 100 回を超える状態です。心拍数が 1 分あたり 100 回を超えても正常である場合があります。しかし、1 分あたり 100 回を超える心拍数の原因が、心臓の問題または心臓の不規則な電気信号にある場合もあります。

頻脈にはいくつかの種類があります。心房細動(AF または AFib ともいう)は最も一般的で進行性の疾患です。治療しないと心房細動は悪化する可能性があり、副作用により脳梗塞や心不全につながる恐れがあります。実際、心房細動のある方は脳梗塞を経験する可能性が 5 倍高くなります1 。心拍を継続的にモニターするために、医師が ICM を処方する場合があります。

詳細については、頻拍およびその他のタイプの頻脈をご覧ください。

遅い心拍

徐脈とも呼ばれる遅い心拍とは、心拍が 1 分あたり 60 回未満の状態です。安静時心拍数が毎分 60 回未満でも問題がない場合もありますが、遅い心拍が生命を脅かす場合もあります。遅い心拍が心配な場合は、医師にご相談ください。

詳細については、遅い心拍または 徐脈をご覧ください。

より安全で信頼性が高く効果的な心臓モニターへのアボットの取組み

1958 年に最初の植込み型心臓ペースメーカが開発されてから、数百万人がペースメーカ治療の恩恵を受けています。最初の心臓ペースメーカの驚くべきストーリーはアボットの歴史に刻み込まれています。アボットは植込み型心電図記録計により不整脈の検出および管理に変革をもたらすための取組みを続けています。

REFERENCES

 

制限事項:患者様は Apple ‡ または Android ‡ モバイルデバイスで MyMerlin™ モバイルアプリを使用して、ご自分の ICM の情報を送信できます。情報を送信するには、デバイスの電源が入っていること、アプリがインストールされていること、Bluetooth® ワイヤレステクノロジーが有効になっていること、データの通信圏内(携帯または Wi-Fi‡)であることが必要です。MyMerlin アプリは、臨床医による設定に基づき、定期的な患者様のモニタリングを提供します。正常に送信されなかった場合、送信データは再送信されます。ただし、多くの内的および外的要因により、臨床医が設定した ICM および患者様の情報の取得や送信が妨げられたり、遅れたり、阻止されることがあります。このような要因として、患者様の環境、データサービス、モバイルデバイスのオペレーティングシステムおよび設定、ICM のメモリ容量、医療機関の環境、スケジュール/設定の変更、データ処理などがあります。

*2017年5月時点。当社調べ。

1.American Stroke Association.(2016). When The Beat Is Off—Atrial Fibrillation.

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